2008年10月11日(土) <D16日目>
今周期、ここまで採卵→受精→分割と進んできました。
明日は、胚盤胞になったかどうかを確認する日です。
なっていれば、その日に新鮮胚を移植します。
もし成長が止まっていたら・・・、今回の挑戦はそれまで。
まだ成長途中だったら、2日後に胚盤胞凍結の確認をします。
その場合、移植は翌周期以降になります。
結果待ちは、ドキドキ!です。
気分転換をしているつもりでも、気になってしょうがありません。
さて、治療とは直接関係ないことですが・・・
先日TVで、米カリフォルニア州の失明患者に「人工網膜」を移植した・・・
というトピックを観ました。
患者の傷付いた網膜の上に電極シート(人工網膜)を埋め込み、
電気信号を脳に伝え、光を感じるというものです。
(と、書いてみても、その詳しいシステム、よく分かりません・・・)
電気信号から得た画像は、かなり抽象的なもので、
「見えている」と言ってしまうのは躊躇しますが、
光や人の動きなどを感じられるものでした。
施術を受けた女性はとても感激していました。
「光を感じる!暗闇じゃない」と。
そしてこの技術は、日本の半導体集積回路の技術を使うことで、
さらに鮮明な画像が「見える」ようになるかもしれないそうです。
すごいなー!と思いました。
網膜に異常があって失明した患者さんに、やがては人の目と遜色なく
「見える」時代がやってくるのかもしれません。
ほんと、すごい。
最先端の医療技術に、その時はただ驚いただけでしたが、
後になってこの話を思い出したとき・・・
フト養老孟司さんの著書の中の言葉が頭に浮かんできました。
「日本の社会は異形のものを受け入れない」
「異形のもの」とは、著書の中では、日本における身体障害者の出生や
社会生活について、欧米との違いを指摘していたのですが、
広義に解釈していいと思います。
人と違う、あるいは平均値から大きくはずれた人、とも。
もちろん欧米でも差別はあると思います。国によっても違うでしょう。
しかしながら、おしなべて、社会体制や人の気持ちが違うのだと思いました。
異形なものを「なかったこと」や「見えないもの」にする社会とは・・・
それはとても恐ろしい。
そして、私のように自然に妊娠できない身体で育ったものもまた
異形のものかと思うと、ヒヤリとします。
(自分自身を、重度の障害に悩む方と並列するのはおこがましいのですが)
人工網膜について、なにやらゴロッとした違和感を感じたのは・・・
障害を差別しない社会、人がそういう社会を努力して作り上げる前に、
障害をなくす医療・技術が、そのスピードを追い越してしまいそうだということ。
いかに人の「性根」を変えることが難しいか、
ということです。
私が子供を欲しいと思う気持ちは、純粋に「欲しい」と思うだけではなく、
ひょっとしたら、
「人並み」であることに、必死でしがみついているのかもしれません。
グルグル考えてはドキドキする週末が過ぎるまで、
コメントを閉じさせていただきます。
皆様には、よい週末を!
今周期、ここまで採卵→受精→分割と進んできました。
明日は、胚盤胞になったかどうかを確認する日です。
なっていれば、その日に新鮮胚を移植します。
もし成長が止まっていたら・・・、今回の挑戦はそれまで。
まだ成長途中だったら、2日後に胚盤胞凍結の確認をします。
その場合、移植は翌周期以降になります。
結果待ちは、ドキドキ!です。
気分転換をしているつもりでも、気になってしょうがありません。
さて、治療とは直接関係ないことですが・・・
先日TVで、米カリフォルニア州の失明患者に「人工網膜」を移植した・・・
というトピックを観ました。
患者の傷付いた網膜の上に電極シート(人工網膜)を埋め込み、
電気信号を脳に伝え、光を感じるというものです。
(と、書いてみても、その詳しいシステム、よく分かりません・・・)
電気信号から得た画像は、かなり抽象的なもので、
「見えている」と言ってしまうのは躊躇しますが、
光や人の動きなどを感じられるものでした。
施術を受けた女性はとても感激していました。
「光を感じる!暗闇じゃない」と。
そしてこの技術は、日本の半導体集積回路の技術を使うことで、
さらに鮮明な画像が「見える」ようになるかもしれないそうです。
すごいなー!と思いました。
網膜に異常があって失明した患者さんに、やがては人の目と遜色なく
「見える」時代がやってくるのかもしれません。
ほんと、すごい。
最先端の医療技術に、その時はただ驚いただけでしたが、
後になってこの話を思い出したとき・・・
フト養老孟司さんの著書の中の言葉が頭に浮かんできました。
「日本の社会は異形のものを受け入れない」
「異形のもの」とは、著書の中では、日本における身体障害者の出生や
社会生活について、欧米との違いを指摘していたのですが、
広義に解釈していいと思います。
人と違う、あるいは平均値から大きくはずれた人、とも。
もちろん欧米でも差別はあると思います。国によっても違うでしょう。
しかしながら、おしなべて、社会体制や人の気持ちが違うのだと思いました。
異形なものを「なかったこと」や「見えないもの」にする社会とは・・・
それはとても恐ろしい。
そして、私のように自然に妊娠できない身体で育ったものもまた
異形のものかと思うと、ヒヤリとします。
(自分自身を、重度の障害に悩む方と並列するのはおこがましいのですが)
人工網膜について、なにやらゴロッとした違和感を感じたのは・・・
障害を差別しない社会、人がそういう社会を努力して作り上げる前に、
障害をなくす医療・技術が、そのスピードを追い越してしまいそうだということ。
いかに人の「性根」を変えることが難しいか、
ということです。
私が子供を欲しいと思う気持ちは、純粋に「欲しい」と思うだけではなく、
ひょっとしたら、
「人並み」であることに、必死でしがみついているのかもしれません。
グルグル考えてはドキドキする週末が過ぎるまで、
コメントを閉じさせていただきます。
皆様には、よい週末を!
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by chiko2008
| 2008-10-11 12:13
| ⑦通常治療周期 (4)(自然)